大将のひとりごと

誘いづらい現代ですが、、、

ふらふらになって帰り着く毎日の理由とは、、、

オーダー以上でーす!お疲れ様でしたー!

ホールのマネージャーの声が聞こえると、よし、このラストオーダーを作ったら終わりやな、、、

おーい!急いで準備したら、片付けていくぞ!

当時、私より歳の若いM副料理長の声が、ラストスパートの掛け声となります。

あと、こっちでやりますよ!

そう声をかけて、私もラストの料理まで作りあげていきます。

先に鍋場を去った副料理長は、しばらくして、側にやってきて、

林さん!今日、行くっしょ!?

私は、

喜んで!!

もうこれは、お決まりの合言葉のようなもの、次第には、何も言わなくても、今日はどこ?で分かり合えるようになりました。

ホテルを出るとなんとなく所持金の打ち合わせから始まり、行き先が決まります。

乾杯をすると、料理の話、オペレーションの話、仕事の話は尽きません。この時の話が今の私を支えてると言っても過言ではないのではないでしょうか。

不思議と男2人で飲んで、女の話などした事の記憶がありません。

ひとしきり飲み終わると、家路につきながら、トドメのお店へ、、、

ここでは、いろんな方に逢いました。

社長さん、お医者さん、歯医者さん、新聞社キャップ、、、、同業の有名店のオーナー、、、

そんなとこに我々が行くのですが、敷居を低く待っててくれる大将のおかげで沢山のお客様に可愛がってもらいました。時には、焼酎を、一本奢ってくれると言う方が現れると、

この子達に1本てなんの価値もあんもんねー、どかーんといかんですかー?!

そうするとそのお客様は、

そんなら、3本いっとって!!

我々は、焼酎チャンスに心躍りながらも、

いやいや、もうほんと大丈夫ですから、、、といいながら、手はくれくれのポーズが大きくなります。

すると、大将はさらに、、、

1ケースくらい、ペロって飲むよー!ねぇ?!

と、これは、願ってもない、焼酎特大チャンス激アツです。

いやいや、、、と言っていた私達も、ここぞとばかりに、はい!ペロっと、、、などと、言うものだから、雰囲気に後押しされたお客様は、

よっしゃ!ほんなら!1ケースいっちゃらんね!!

激アツは本物でした!!

それからと言うもの、いろんな方がいろんなものをご馳走してくれました。

そしていろんな方に、いろんな事を教わりました。

お酒のばではいろんな事を教わります。

どんなに料理が美味しくても、どんなに良い食材でも、どんなにカッコいいお店でも、どんなに評価された接客も、最後は”人”だとおもってます。 

先日、スタッフにもこのことを、しっかり伝えました。 

一生懸命に身体を使い、一生懸命に頭を使い、一生懸命に、遊ぶ。 

ヘロヘロになるまで飲んでも、たくさんのものを得た毎日だったな〜と、いまでも、M副料理長とは、時々飲みに行きますが、いまだに、ヘロヘロになります。

まだまだ、教わることの多い毎日です。

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