厨酒房ぱんどらの焼き餃子
もう20年以上前のことです、、、今日のまかないは誰だ?と問う先輩、自分です!と答える私に、俺が一品つくるから今日は2品でいいぞ、そう言われて、2品を仕込みの合間に準備してると別の先輩から、大介あぁいうのは今がチャンスだよ、手伝いますって言ってさりげなく教わってこい、まかないの仕込みだから何も言われないぞ!と背中を押されて恐る恐る手伝いますっと手を出しました。いつもめちゃくちゃ怖い先輩でしたが、仕込み終わってんのか?とだけ聞かれて、あとは教わるというより見事に絵に描いたように、見て盗むというものでした。
今でもその時の先輩の表情はしっかり目に焼きついています。よく、食べる人の笑顔を思ってつくるとか、料理は愛情だとか言われますが、その先輩の目は手先を見てるのじゃなく、もっと深い奥の方を見てるようでした。
ひとしきりつくると、よし!あと冷蔵庫入れといてくれ!そう言ってその場を去って行き、そこにレシピをわざとのように広げてました。
私の背中を押した先輩が近づき、これ!いいってことよメモとっとけよ!と言われて慌ててメモしました。
そのメモはいまでも大事にとってあります
このレシピが元になって今のぱんどらの餃子がつくられました。
それからたくさん練習もしました。
私にとっては本場であるか否か 本格的であるか否かではなく あの時の先輩のあの目が本物だったということの方がすごく重要です
本場は、、、といわれますが 私は私のスタイルでお客様を喜ばす目をして仕込みしてます