昔のファイルをパラパラとめくると、懐かしいメニューや当時の珍事件などをおもいだします。
小さなぱんどらがオープンする時、なにか名物になるものを作らなくては、そう思い餃子に負けない点心を、、、 あっそうだ!と思い出してノートをパラパラ、ファイルをパラパラ、2軒目のホテル時代の点心メニューを眺めて一番作ってて美味いとおもったもの、、、25品目の中から目に止まったのが韮菜餅〜にら饅頭〜でした。
ある日当時の料理長が休憩中に、よし来月から点心増やすぞ!と発言、数日後には香港の職人さんが来て、あっという間に数種類の点心を作ってしまいました。ホテルなどでは、点心師なる人が全て作るということもよくある話ですが、当時の私の勤めてたホテルは違いました。
私より年齢は若いが料理長に負けない知識と経験をもった当時の副料理長
林さん、これちょっと手伝ってもらっていいですか? ん?とみるととあるレシピが、、、これだけ見てもよくわかんないなぁというのが最初の感想でした。
とりあえず、この部分やっといてください。そう言われて準備をし初めての韮菜餅を作り上げていきました。他の点心もどんどんつくっていきます。そうしていつしか仕事帰りに毎日のようにお酒をのみながらもちょくちょくその話をしては、現場に行くと反省点を修正しながらだんだんと精度が増していきました。
だんだんとスピードもあがり、レシピにも改良が加えらていきました。
そんなニラ饅頭をお店で出したらどうだろう?
美味しいっていってもらえるかな?
今でこそスーパーで見かけたりしますが、餃子や焼売、春巻きほどメジャーじゃないニラ饅頭でしたから、緩やかな立ち上がりでした。
ある日、当時の副料理長が来店し、ニラ饅頭の注文、どうですか?と聞くと、これこれ!これよ!と続けて、美味い!と、、、
思い入れや、苦労したものは必ず報われるばかりではありませんが、今は、出来栄えよりも、お客様が美味しいと喜んで、笑顔で帰られることを1番に仕込んでます。