大将のひとりごと

レタスをひたすら切る、、、すると、、

大学まで進学したものの、在学中に人生において忘れられない出来事があり、気がつくと思うがままに横浜にいました。やがて、中退し、1年ほど悩み、今の道に進みました。

料理学校など行ってないため、完全に素人、料理がどんなものかもわからず、父の勧めでホテルの厨房に入りましたが、まぁ見事にコテンパにしごかれました、実家のお店のことを知る先輩も多く、いいよな3代目はのんびりしてても社長だもんな!忘れられないほどの屈辱を浴びました。

ある日、来週の婚礼の予定は大丈夫か?と問われ、まだ2週間程度の私には何をどうしていいのかわからず、頭真っ白、なにからやればいいですか!と元気に聞いてみたら、また、やられました。甘くないんです、この世界は、、、そう感じる余裕もないまま、その日を乗り越え、先輩を捕まえ相談しました。そして、婚礼の準備を少しずつ理解し、包丁を握る日がきました、レタスを極絲に切っておけ!と言われて切ります!切れるわけがないです。初めて包丁を握ったのだから、怖い、でも後には引けない、こんな時いつも思ってました、じいちゃんは中国人だからどっかにその遺伝子眠ってるなら起きろ!!と、、、

そんなものあるはずもなく、努力しかありません。

私が包丁を使う時間が長いのはこの時がメインでした。それから3ヶ月ほど過ぎて、またレタスの極絲を切る時が来ました。今日は12玉、すると一番最初に面倒を見てくれた先輩が手が空いてるから手伝うことあるか?と、、、

チャ〜ンス!、これ一緒にお願いします。レタスをドンっと置いて、これで仕込み終わりです。

まな板を向かい合わせてスピード勝負!!

もちろん勝負してるのは私の意識だけです。すると、あっ!負けてない!いける!かも、、、

と思ったところで、なんだよ〇〇負けてんじゃねーか!と言って、副料理長登場!!

代わってみろ!大介こっそり勝負してたんだよなー と言ってニヤリ。ヤバいこれは勝てない、いくぞ、すごいスピードで切られる先輩、しかし、負けず嫌いな性格なので必死に食らいつきます。

トントントントン、、そんな音じゃないんです、トトトトト、、、って早い早い!

負けない、、、絶対まけない!!しかし、やはり勝てなかった、、、

毎日やってると早くなるもんだな〜!っと言っていただき、じつは、プラトーンのジャケット並みに天を仰いで、よっしゃ〜っと言いたかった!

極度の緊張状態の仕事場で、初めて爽快さを味わった日でした。

出来ないことも真剣に取り組めばなんらかの形になる。

若いコックさん達が辞めていくのもたくさん見ました、私達周りにも原因があるのでしょうが、そんな爽快感を味わってから辞めても遅くない。そう思います。無駄な仕事なんか何もない。

 

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