遅刻の話をしましたが、そればかりではありません。リゾートタイプのホテルだったので、週末は婚礼も重なります。

ある日のこと、、、

１日３件の婚礼が入っており、そのうち一件は副料理長の弟さん？だったと思いますが、血縁の方婚礼が含まれていました。

当然のように料理長はじめ全員意識はあります。私も及ばずながら、全力で取り組んでおりました。通常の宴会用の皿ではなく、こだわった料理長のチョイスとメニューに準備の手に力が入ります。　１件目の婚礼を終え、簡単な昼食をとり後半戦にその婚礼は位置していました。昼食中も確認の指示は飛び交います。先輩方が一服してる間は見習いにとって最高の仕込み時間です。が、こんなことは、しょっちゅうなので仕込み０にして迎えたので余裕がありました。

バックヤードの廊下にはあと２件分の婚礼の資材と有田焼の皿６０枚程、これにいまから用意する食材がのる台車をスタンバイ！オッケーオッケーオッケーと声に出して確認し、いざ出発！

この時レストランを任される先輩方からは、たのんだよ！頑張ってこいよ！とよく声をかけていただきました。

アタマとヘラを持った先輩の後を追い台車２台を押して引きます。ホテル育ちの若い子ならよく見る光景です。小さな揺れに有田焼がカタンと音をたてます。ザルに入ったブロッコリーがゆれます。宴会の厨房は１階、中華厨房は３階、１番離れたエレベーターまでまあまあの距離です。

あと１５メートルでエレベーター　降りたら程なく宴会厨房！という時、カタン、、、、、

ガラガラ、、、ガシャーン！！！

やりました　有田焼６０枚ジグソーパズルのように木っ端微塵です。この日までの準備が、、お世話になってる副料理長に申し訳ない、、、料理長になんて言って報告するか、、、とにかく人生最大と感じたピンチ！！

通りかかった和食の子が、片付けるから先を急いでいいよ！って言ってくれたので、まず、料理長のいる事務所へダッシュ、、、

扉を開けて、すいません！頭を深々とさげ　不注意で婚礼の皿６０枚ひっくりかえしました。ブロッコリーもやらかしました！と素直に伝えると、料理長は立ち上がり、やばい、いよいよくらされる！？と思って、殴りやすいように頭を上げずにいました。すると、肩をたたき、大丈夫？疲れてんじゃない？そう言って、すぐに次の指示をくれました。急いで準備して、確認をとると、オッケーオッケー間に合ったね。そう言ってまた肩をポンとたたきいつものように婚礼をこなしました。

翌日、朝一、料理長へ、昨日はすみませんでした。以降気をつけて取りかかります。と朝の挨拶に付け加えたら、昨日のようにオッケーオッケーとだけ言われました。

あれから　無理をすることはなくなりました。

若いコックさん！！

皿は、割れる！！気をつけろ！！